国展に行ってきた。

私は、書道でも絵画でも、この手の団体展はほとんど見ないのだけど、国展だけはほぼ毎年見ている。

絵画部で知り合いの作家さんも出しているし、それに、こういう団体展の中では珍しく、かなり個性的な作品が多い。

…とは言っても、やはり夥しい数の作品が羅列されてるのだから、じっくり観賞というより、知り合いと、他に目に付いた作品を摘んで見ていく感じ。

特に絵画部では、会員以外の作家さんの作品などは、2段掛けだもんね…上に展示されている作品などは、真面目な話、余程の異彩を放ってない限り、まず、人の目につくことはないと思う。

まあ、展示する側もそれは心得ているのか、上の段にかなり個性的な作品が多かったが。

国立新美術館が出来て、こういう大きな団体展も、東京都美術館からこちらへ移り会場も広くなったけれど、全体的な印象は全く変わらず。

乱雑としている。

多分、作品数が多すぎるんだろうな…

もっとじっくりと作品を選りすぐって、ひとつひとつの作品をもっと“観賞”できる展示にすれば、また全然違ってくると思うのだけど。

…とは言っても、それができないから、こうなってしまうんだろうけど。

何かとヤヤこしいのが、こういう団体展なのだ。

私も、過去2度ほどこの手の団体展に出品して、そのヤヤこしさが面倒くさくてリタイアしたし。

作家としては、政治的なしがらみ云々よりも、やはり自分の作品をじっくり見てもらいたい…てな感じなんだけどね。


…と、毎年のことながら、いろいろと考えてしまう展覧会であった。



第84回 国展

5月10日まで。5月6日は休館。
10:00〜18:00(最終日 14:00まで)
※入場は閉会の1時間前まで

国立新美術館
東京都港区六本木7-22-2