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アルゼンチンタンゴを始めて今年で3年。
親を続けて亡くし、喪失感とこの世でもう信じ合い頼れる身内がいなくなってしまった不安で、引きこもりがちだった3年前。
コロナ禍もあり、仕事が終わるとただ家に帰り食べて寝ることしかなく、休日もゴロゴロしてて、気がついたら体重は増え、身だしなみにも気を使わなくなっていた。
精神的にも落ち込むことが多くなり、これじゃいけないと思い、たまたま目にしたアルゼンチンタンゴ教室に、発作的に体験レッスンを申し込んでしまい、今に至る。

タンゴが男女ペアで踊る踊りだと言うことも知らず、それもかなり密になって踊ることも知らず、それを9cmのピンヒールを履いて踊ることも知らず。
体験レッスンでかなりな衝撃を受けたわけだけど、それでも習い始めたんだから、きっと性に合っていたんだと思う。

それからは毎週のレッスンが楽しくて、体を動かし、人と触れ合う事によって、あの耐えられない喪失感がだんだんと消えていった。
そのうち、身だしなみにも気をつけるようになり、あの頃の私と今の私の写真を比べると、自分で見ても別人みたい(笑)。
確かに、久しぶりに会った人が、私だと分からないのもよく分かる。

あの時、アルゼンチンタンゴ教室の看板を見かけなかったら、私は今、どうなってたのかな…?
発作的に始めてしまったのも、多分、心の奥底の自分で気づかないところで、強烈に救いを求めてたのかもね。

なにかを始めるときのきっかけって様々だけど。
それが良い方に向かってくれて、今は何もかもがとても楽しい。