江戸東京博物館で開催中の、「明治のこころ-モースが見た庶民のくらし-」ブロガー特別内覧会に行ってきました。

画像1


この展覧会は、大森貝塚の発見者として知られるエドワード・モースが、日本に滞在中にコレクションした、日本の生活道具や陶器など2,000点以上の"モース・コレクション"の中から、320点を選び抜き展示した展覧会です。

画像1


まず、会場を入ってすぐにある、この肖像。この方がエドワード・モースさんで、その隣に書いてあるこのコピー…これが、今回の展覧会のテーマです。

「日本がなくしたものを、彼がとっておいてくれた」

画像1


画像1


画像1


最初の会場には、明治の地図や、銀座や亀戸天神の写真、そして、貝塚から発見された品々が展示され、いや〜、銀座の写真にはビックリ!
確かに100年から前とはいえ、なんだこの変わり様は!!

そして、

画像1


「よそおい」の会場では、

画像1


メイクの品々に、

画像1


デンタルケアに、

画像1


団扇に扇子!

デンタルケアの爪楊枝の大きさにまずビックリし、そして、鏡付き団扇の発想には、ちょっと笑ってしまった。
ちょっと使いにくそうだよね(^_^;)

で、極めつけはコレ。

画像1


「矢立」という、携帯の筆と墨壺。
今の筆ペンみたいな物なんだろうか…と思い、学芸員の方にお聞きしたところ、綿を硬くしたような物に墨を含ませ、そこに
水を含ませた筆を付け、字を書いたそうだ。
墨の部分は、固形の顔彩や水彩絵の具みたいな感じかな、と思ったけど、それよりはもっと柔らかいらしく…どんな感じなんだろう??

うーん、これは一度使ってみたい。

ちなみに、筆入れも墨壺も銅製とのこと。

そして、次に目についたのは、

画像1


「こども」の会場にある、手習い帳。

画像1


墨で真っ黒ですが、この真っ黒になった部分が乾いて、その上にまた字を書いて、練習したそうです。乾いた墨の上だから、線はしっかり見えるらしい。
これってきっと、紙を大切にする気持ちからなんでしょうね…一枚書いてすぐ捨てて、の現代人、この資源を大切にする心、思い出さなくてはいけません。

そして、こういう物を大切にする心は、その他の品々からも伝ってきます。

画像1


竹細工の花入れや、

画像1


画像1


文房具。

画像1


「すまい」の会場にあるこの雑巾など、今のちょっとした布小物よりも丁寧に縫われていました。

雑巾一枚でも、大切に使っていたんですね。

本当にちょっとした物なのですが、「長く大切に」という使う人の心と作る人の心が伝わってきました。

また、日本人として、これはやっぱりいつの世も、忘れてはならない心である、

画像1


「いのる」気持ち。

画像1


画像1


お守りにお札に…これは今も変わらない、日本人の信仰心ですね。

そして、これは非常にツボにハマった展示なのですが、

画像1


「あきない」の会場にある、看板!

画像1


画像1


画像1


画像1


いゃ〜、これはホントにオモシロイ!!

多くを語らず、一発で何屋さんか分かる、これってもの凄いセンスですよ。

この世界観は世界一だと思う。

で、展示の最終章「モースをめぐる人々」のコーナーでは、モースがコレクションしていた陶器が展示され、最後に、この人形が締めくくってくれます。

画像1


子どもをおんぶするお母さんの姿…今はもう、ほとんど見られなくなりましたね。
ちなみに、私の母は、私をおんぶしていました。あ、もちろん、本人の記憶ではなく写真を見てですが。
ただ、昭和のほどほどの時代には、まだこの「おんぶ」って、残ってたんでしょうね。(ええ、私しっかり昭和生まれですので…)。

そう、こうやって展示を見てみると、確かに今の日本人がなくしてしまったものばかりですが、ただ、何とも言えない懐かしい気持ちになったのは、私だけではないハズ。

これって、やっぱり、日本人としてのDNAでしょうか。

※画像は、ブロガー内覧会のため、博物館より特別な許可を得て撮影しております。



明治のこころ-モースが見た庶民のくらし-

2013年9月14日(土)〜12月8日(日)
開館時間 9:00〜17:30(土曜日は19:30まで。入館は閉館30分前まで)
休館日 月曜日

江戸東京博物館
東京都墨田区横綱1-4-1

展覧会公式サイトは コチラから>>



展示の他にも、ショップでは、日本の生活道具や小物などを販売していました。

画像1


画像1


こちらも、目移りしてしまいます…